日像上人の足跡をたずねて

日像上人の足跡をたずねて

日像上人の霊蹟、由緒の地の巡礼記

水上山妙光寺の「三社大明神例大祭」に参詣

今回のエントリーは、2015年5月17日(日)に参詣しました水上山妙光寺(大津市)の「三社大明神例大祭」の参詣記です。

 

4月のはじめ、棚経でいつもお世話になっている妙光寺から「三社大明神大祭」の案内をいただきました。

 さて、三社大明神の例大祭を下記のとおり厳修いたします。 稲荷神の三社大明神に法眛を言上し、五穀豊穣・国土安穏・商売繁盛・各家の家運隆昌と心願成就、そして三社大明神のご威光倍増をご祈念いたします。
 ぜひ、皆様ご参詣くださいますようご案内もうしあげます。

 さっそく、参詣させていただきました。

 

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 妙光寺は、20年以上前、わが家が滋賀県に居を構えたとき、ご先代が、菩提寺(妙国寺)の上人さまと兄弟弟子であるというご縁で紹介していただき、それ以来、毎年お盆の棚経でお世話になっています。

 

妙光寺の創建は天正元年(1573)、織田信長と敵対していた武将 長谷川久兵衛が難を逃れて仏門に入り、本光院日性を開山に迎えて建立された(『日蓮宗寺院大鑑』, 「滋賀県」, p.798)そうです。「大鑑」には明示されていませんが、近江南部で織田信長と敵対、ということは長谷川久兵衛は近江の守護大名・六角氏の家臣だった方なのでしょうね。

 

妙光寺の遠景。右から庫裏・鐘楼・山門・本堂 

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山門や築地にそって京阪電車が走っています。かつては手前にうつっている門柱やその横の駐車場のところまで妙光寺の境内だったそうです。 

遠景。右から本堂屋根・山門・「妙見堂」屋根・「三社大明神」覆堂の屋根。

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正面・妙見堂。右・毘沙門堂。妙見堂の左に「三社大明神」の鳥居の一部・覆堂の屋根の一部が見える。

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右「妙見堂」、左側「三社大明神」の覆堂の屋根と、その下に「三社大明神」宮。 

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写真では扉が閉じていますが、当日はこの妙見堂が受付になっていて、檀家総代さんなど係の方々が詰めていました。祭壇の中央に主祭神の「妙見大菩薩」が祀られており、その両脇には、妙見様とおなじ大きさの神像が4体ほどお祀りされていました(後日、上人さまにうかがったところ、七面天女三十番神などの神様たちがお祀りされているとのこと。また、毘沙門堂では毘沙門天のみがお祀りされている、とのことでした。6/17取材)

 

覆堂の下、「三社大明神」宮。 

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 こちらが、「三社大明神例大祭」の主役である神様が祀られているお堂です。写真は祭礼がおわって片付けたあとのものですが、祭礼の時には、提灯がふたつさがり、導師席や香炉台、夏みかん・紅白餅などのお供物を備えた祭壇が設けられるなど、たいへん賑やかでした。

 

「三社大明神」は別名「三社稲荷」。このお社は、大正元年(1912)に建立。だだし記録が失われたため、いずこから勧請(カンジョウ)したお稲荷さまなのかは不明になってしまったとの由。また、「三社」と名はついているけれども、もっと多くの御神体がお祀りされているそうです。大正年間(1912-1926)、お稲荷さんのお祀りを取りやめた妙光寺の複数の檀家さんから引き取った御神体を合祀したためだそうです例大祭のあと、こちらのご祭神のお札とお供物のお下がりをいただいた際に、上人さまからご解説をいただきました)

 

導師は十数年来、棚経に来てくださっている当代の上人さま。先代のお孫さんにあたる方です。

 

棚経のときとはことなり、白い衣に首から筒(撰経)を下げ、手には「木剣」を携えたご装束。

修法師(しゅほうし)としてのお姿です。(→参考「鬼子母神 特別大祈祷会」(於京都府京田辺市法華寺)。妙光寺の上人さまもふくむ「滋賀県日蓮宗青年会」所属の修法師の皆さまによるご祈祷(とくに1:40〜4:02あたり)をみることができます。

 

ご祈祷のときに奉読されるお経は、棚経やお盆の法要のときのものとは内容・構成が大いに異なっており、導師がお唱えになるのに追随するどころか、どのお経を読んでおられるのかすらわからなくなることが、しばしばです。陀羅尼品の読み方が、妙顕寺の導師様とはことなる流儀妙顕寺ではお経本に書いてあるとおりに発音。一方、妙光寺の上人さまは独特の省略?変更?した読みで発音)のようで、興味深く拝聴しました。

お稲荷さまへの「法昧言上」ののち、上人さまより、参詣者ひとりひとりに、首から下げた経筒(撰経)で頭や背中をなぜていただきました。

 

以下は、神前にお供えされていた紅白餅と夏みかん(例大祭終了ののち、参詣者にお下げ渡しされました)と、参詣記念物が収められている袋の写真です。

 

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内容は、三社大明神の神札、お題目ストラップ、日蓮宗滋賀県宗務所発行の小冊子「人生の幸福道--幸せになる生き方」です。

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