日像上人の足跡をたずねて

日像上人の足跡をたずねて

日像上人の霊蹟、由緒の地の巡礼記

卯木山妙蓮寺(京都市上京区妙蓮寺前町)参拝記【参拝記その9】

平成26年(2014)12月1日。
十如寺を辞し、北上して今出川通にでます。時刻は午後3時40ごろ。
つぎに、本門法華宗大本山・卯木山妙蓮寺にむかうことにします。
バス亭の時刻表をみると、微妙な待ち時間。そのまま今出川通をあるいて東に向かうことにします。
20分ほど歩き、猪熊通との交差点で左折して北上、寺ノ内通にでると、妙蓮寺の総門のすぐそばです。

卯木山妙蓮寺山門

上の写真の、門内正面右に見えているのが鐘楼。下記の写真は、門内に入り、鐘楼から本堂を眺めたところです。 

卯木山妙蓮寺本堂遠景

 長谷川等伯の襖絵や、十六羅漢の庭園、赤穂四十七士のうち四十六士の墓など、貴重な文化財があり、観光の人々にむけてひろく公開されています。拝観料が、襖絵などがある奥書院・庭が500円、宝物庫が300円など。拝観時間は午前10時〜午後4時。境内に到着したのは午後4時を過ぎで、受付時間は過ぎていましたが、私自身の目的は本堂でお経さんをあげさせていただくこと、可能なら御首題帳に御朱印を頂くことなので、迷わず事務所の中に入りました。

受付担当と思しき作務衣の女性に
「本堂でお経さんをあげさせていただきたい、可能なら御首題帳に御朱印を頂きたい」
と告げると、
「ナイブツさまの方にはお参りしていただくことができますけど、本堂に上がることができのは、僧侶の方か、檀信徒の方々だけです。私のようなものでも本堂には入れないのですよ。この点、日蓮系の宗派は、どちらも、わりと厳しいですよ」
とのご返事。私は、本門法華宗の檀信徒ではないけれども、一応、日蓮聖人と法華経を信仰するものではあるので、
「自分は、妙顕寺の系列のお寺を菩提寺とするものなのですが、……」
と言ってみましたが、やはり他宗の檀信徒では本堂にはあげてはいただけないようでした。ご朱印については、
貫長さまが書き置きされたものに、私が日付をいれたものを貼り付ける、という形でよければ、お授けできますよ」
との由。ご朱印を授かるのはお参りの後で、と思い、ナイブツさまにお参りさせていただくか、それとも本堂の前で外からお経をあげさせていただこうか……と考えていると、書き置きを嫌がっているとお考えになったのか、妙蓮寺で授与している様々なご朱印の紹介をしてくださいました。
 像門4本山(妙顕寺・妙覚寺・立本寺と妙蓮寺)のご朱印セット(4ケ本山の管長猊下のお墨書きを印刷した専用台紙に、ご朱印を授かって回るもの)とか、「日蓮聖人門下十六本山巡り」(日蓮・法華系諸宗派の十六ケ本山と比叡山の横川定光院のご朱印を集めるもの)など。あまりにたくさんのオプションをいっぺんに提示されて脳みそがフリーズしてしまっていたところ、
「毎週月曜日は、5時から本山・頭塔のお坊さん方がこちらにあつまって会議があります。5時すこし前まで待っていただけるなら、直書きでもお授けできますよ」
というご紹介もいただきました。
 そこでまずは「ナイブツさま」にお参りさせていただくことにしました。寺務所の入り口から左手の奥に20畳ほどの部屋があり、その前に小さな祭壇があります(あとで妙蓮寺の公式サイトや別の方の参拝記で確認したところ、「表書院」という場所にあげていただいたのでした)。
 祭壇には、手のひらほどの小さな日蓮聖人坐像の背後に、不動明王愛染明王など密教の仏さまたちを始めとするおなじサイズの小さな仏様・神様たちがずらりとならび、その頭上に金地・墨書きの大曼荼羅御本尊がお祀りされていました。

 祭壇の前では、いつものお経のセット(開経偈・方便本・自我偈・欲令衆・運想・唱題・宝塔偈・以要言之)を唱えさせていただきました。この時、時刻は午後4時30ごろ。

 このあと、表書院から退出し、クローズのため堂内を忙しく動き回っている作務衣の女性にお参りさせていただいたお礼をのべ、いったん寺務所を退出することにしました。

「本堂の外からご本尊にお経をあげさせていただくのはかまわないですか?」

とたずねると、

「いいですよ」

とのご返事でしたので、本堂の正面に向かいました。

 

卯木山妙蓮寺本堂

本堂にあがることができなかったのは、6月30日にお参りした深草山宝塔寺につづいて2ヶ寺目ですが、こちらでは、上記の写真にみえるように、柵がしてあって、軒下にも立ちいらぬよう求められています。そこで、お賽銭箱の前の石段に正座して、お経をあげさせていただきました。

卯木山妙蓮寺御首題

こちらは、今回のお参りで授かった妙蓮寺のご朱印です。